業務スーパー(写真:サイゾーウーマン)

「業務スーパー」といえば親会社の神戸物産が独自に仕入れる輸入品や、同社独自のPBアイテムも人気が高いが、販売商品の回収品目の多さが昨今指摘されている。問題のヤバさを小林久氏に解説してもらった。

目次

・業務スーパーの神戸物産、過去最高益を更新
・業務スーパー、「冷凍アスパラガス(ホール)」回収命令
・「ノーチェックなのか?」と疑われる事例も
・再発防止策も公表されていない
・業務スーパー、2024年の回収品目一覧

※2024年9月16日公開の記事を再編集しています。

業務スーパーの神戸物産、過去最高益を更新 

 「業務スーパー」を展開する神戸物産が12月13日に、2025年10月期の連結経常利益が前期比19.7%増(378億円)と伸び、過去最高益を更新する見通しと発表。売上高は3%増(5250億円)、営業利益は10%増(377億円)と、いずれも過去最高を更新する見通しで、24期連続増収となるとのこと。

 食品値上げが続く中、今後も安価なプライベートブランド(PB)商品で消費者を取り込みながら、新規出店で成長する見込みと報じられている。

業務スーパー「冷凍アスパラガス(ホール)」回収命令

 圧倒的な低価格とプロ仕様の大容量パックで人気の「業務スーパー」。親会社の神戸物産が独自に仕入れる輸入品や、同社独自のPB商品も人気が高く、ほかでは見られないお買い得商品の数々はテレビをはじめとしたメディアで取り上げられることが多い。

 「業スー」との愛称でも親しまれている同店だが、販売商品の回収品目の多さが昨今指摘されている。消費者庁リコール情報サイトによれば、2024年1~8月までの回収対象品は6品(同店HPでは9点)。一部報道によれば、23年4〜9月は半年で19品が回収・返金対象になっていたという。

 これがどれほどの社会的影響のある問題なのか? 創業105年の老舗スーパー「やまと」の元3代目社長で、著書に『こうして店は潰れた~地域土着スーパー「やまと」の教訓~』(商業界)を持ち、自身の失敗から得た教訓を企業にアドバイスしている小林久氏に解説してもらった。