ヒロトに抱かれて去っていく愁人を見送る祥吾。家族を得て、その家族を守るために手を汚してきた男は、妻への暴行容疑で警察に連行されていきました。
一方、グループホームではみっくんと、同じような症状を持つ小野寺さんが「自立」について話しています。「ここでは暮らさない、お兄ちゃんと暮らす」と言い張るみっくんに、小野寺さんは「弟がいます。弟は東京へ行きました。僕のことはめんどくさいです。僕には会いません」と、みっくんに語りかけます。
「今日は、いつかひとりになるときの練習です」
ヒロトがみっくんを守る以外の生活を想像していなかったように、みっくんもまたヒロトと離れて暮らすことなど考えたこともありませんでした。
愁人が「ライオンの隠れ家」に戻り、また3人の生活が始まりました。そこには、ライオンママの愛生も加わっています。事件を経て、少しずつみんなが変化しながら、また穏やかな日常が始まりました。血のつながっていない姉と、その息子。それにヒロトとみっくん。4人は確かに家族でした。プライド(群れ)は賑やかになり、ヒロトの負担も軽くなりました。
時間を持て余すようになったヒロト、休職中の職場の同僚と飲みに行ってもみっくんのことが気になりますが、みっくんはヒロトのメッセージなんかどこ吹く風で、ライオンたちと楽しく過ごしているようです。
ようやく、ヒロトにも自分の人生が始まる。仕事に戻ればいいし、余暇を自由に過ごせばいい。みっくんとの関係性も、少しずつゆっくりと変わっていくのかもしれないね。それは家族としての成熟だし、きっと今より豊かなものになるよ。
と、全部いろいろちゃんと収まるところに収まって、いいドラマだったなと感慨にふけりながら見ていたんですが、それにしちゃ、あと1話あるんですよね。もうやることないだろと思ってたら、最後にヒロトがいなくなっちゃった。
その先も見せるんだ、過剰に雄弁だな、まったく。