株価操作では金夫人の捜査を行うための法律が3回も国会で可決されたにも関わらず、夫の尹が毎回拒否権を発動していた。
12月10日には4回目の議決が予定されていて、野党はソウル中央地検長を含む複数の検事に対する弾劾を予告しており、まさに尹は追い詰められていたというのだ。
支持率も10㌫台まで落ちていたそうだが、カミさん可愛さだけで戒厳令まで出すだろうか?
今後、尹大統領はどうなるのか? 韓国では退いた大統領を逮捕するという“慣例”がある。
尹も大統領を退けば内乱罪で逮捕されることが予想されるらしい。内乱罪で有罪になれば最高刑は死刑だという。だが、恩赦で無期懲役に減刑されるというのだが、それでも地獄が待っているといわざるを得ない。
もちろん妻も数々の疑惑で有罪になるのだろう。夫婦そろってムショ暮らしとなるのかもしれない。
まだまだ予断を許さないのは、追い詰められた尹大統領が2度目のクーデターを起こす可能性があることだ。
さらに、リベラル派の「共に民主党」が力を握れば、軍が冷や飯を食うことになる。弾劾によって尹大統領の職務が停止すると、一時的に大統領不在になるが、過去に2回あった韓国の軍事クーデターは、いずれも大統領が亡命したり、暗殺されたタイミングで発生しているから、こちらも油断できない。
尹政権に批判的で今回の市民運動を指揮してきた若い女性の言葉が印象的であった。
「民主主義は脆弱である。だから私たちが何度も立ち上がらなくてはいけない」
倒閣のために市民が立ち上がることなどほとんどなかったこの日本で、民主主義が形骸化するのは当たり前である。トップは韓国も日本もそう変わりはしない。だが、韓国には市民運動の伝統がある。韓国を見習え! といいたい。
お次はサッカー日本代表の伊東純也から性被害を受けたと女性2人が告訴し、伊東側も、女性たちを虚偽告訴罪で刑事告発していた件は、大阪地検が8月に双方を「嫌疑不十分」だとして不起訴処分になっている。