「そうですね」

「その布石(ふせき)なんです。好きな食べ物を聞かれて『何でも好き』って答える女性と『焼き肉が好き』って答える女性とどっちが食事に誘いやすいと思いますか?」

「焼き肉です。あ~、好き嫌いあると印象悪いかなと思って、何でも好きって答えてました。本当に何でも食べられるんですけど、それでも何か言った方がいいんでしょうか?」

◆良かれと思って相手に合わせたつもりがアダになる

「逆に考えよう。舞さんがお店を探すとして、なんでもいいよって言う男性と、焼き肉が好きっていう男性とどっちがお店を決めやすい?」

「焼き肉です。何でもいいって言われるとノーヒントで決められないです」

「そうなんですよ。良かれと思って相手に合わせますよのつもりだとしても、お店を探しにくくなるんですよ」

舞さんではない別の女性ですが、マッチングアプリのやり取りを見せてもらったら男性から「好きな食べ物は何ですか?」という質問に「卵を使った料理」と素材で答えていました。

決して間違ってはいないし卵料理の専門店もなくはないけれど、デートの計画のことだけを考えたら、イタリアンとかグラタンとか、具体的なジャンルや料理名で回答したほうがお店は探しやすいのかも。

何のための質問なのか、その意図を汲み取れない方々にとって、まず必要なのはデートの話題以前に「雑談力」だと思います。一朝一夕で身につくものではありませんが、自覚をすることは大切です。

※個人が特定されないよう一部脚色してあります。

<取材・文/菊乃>

【菊乃】

恋愛・婚活コンサルタント、コラムニスト。29歳まで手抜きと個性を取り違えていたダメ女。低レベルからの女磨き、婚活を綴ったブログが「分かりやすい」と人気になり独立。ご相談にくる方の約4割は一度も交際経験がない女性。著書「あなたの『そこ』がもったいない。」他4冊。Twitter:@koakumamt