働いて貯めるのは限界がある!不労収入を考えよう

(写真=筆者撮影)

よく老後の資金の目安として「3000万円を貯めておけばなんとか生活できる」といわれていますが、旅行へ行くなどいろいろな楽しいことで充実した生活を送っていこうと思った場合はプラスアルファが必要になってきます。一般的に言われている3000万円は、あくまでも目安として必要な金額だということになりますので、プラスアルファを得るには長く働くか、あとは時間を味方につけて今から蓄えていくことになります。

一般的に、朝から夕方まで働いて、夜は休息をとるパターンをとっています。しかし、世の中には朝から夕方だけでなく夜も働いて、ダブルワークの人もいます。そうして収入を少しでも多く得ようとするわけですが、そうなると体がつらくなりますから、ダブルワークにも限界があります。

そこでぜひ皆さんに作っていただきたいのが、お金に働いてもらってお金が増える「不労収入」を得るしくみです。例えば株式投資であれば配当金、投資信託であれば分配金、不動産投資であれば家賃収入がこれに当たります。ご自身がやりたいなというものから始めていただくことで、不労収入の仕組みが少しずつ出来上がるでしょう。

定期預金を倍にするには7200年かかる!?

(写真=筆者撮影)

どんな商品がいいのかを考えるときに、お金が2倍になる期間がわかる公式「72の法則」が重要なので簡単に説明をします。これは「金利(%)×年数(年)=72」という公式を使って、運用期間や金融商品の利回りの数字を入れます。この式に当てはめて、金利が決まっている場合と運用する期間が決まっている場合の2パターンで使い分けます。

分かりやすいのが定期預金です。通常の定期預金の金利は現在0.01%なので、何年経ったら倍になるかを考えたときにこの公式を使います。0.01×年数=72なので、単純計算すると7200年かけてようやく100万円が200万円になることになります。

私たちは安易に定期預金に預けていますが、例えば今は西暦2018年ですよね。2018年を3回まわっても、お金を倍にすることができないということになります。安心だからといってお金を定期預金、普通預金に入れっぱなしという状況はできるだけ避けていただいて、少しでも金利のいいところに預けていただくことが重要です。

お金の預け先として安心できる商品は?

お金の預け先として「安心」ということで人気なのが個人向け国債です。こちらの金利は下限が0.05%です。どのぐらいで倍になるのかというと1440年かかるので、倍にすることが難しいことが分かります。ただ個人向け国債に投資をした場合は、金利が0.05%とあらかじめ決められていますので、半年に1回は金利が受け取れます。全く何もないよりは個人向け国債に預けることで、半年ごとに金利収入が得られ不労収入になります。

安定、安心という観点でいえば定期預金、個人向け国債、国債となるでしょう。ところで、外貨に投資をしたいとなると、外貨預金、外国債券、FXなどがあります。

銀行では、高金利ということで外貨預金を勧められますが、実際に米国や欧州など金利が上昇局面に転じてきており、外貨預金は金利が高いです。外貨預金のほかに外国債券もあります。日本では0.01%程度がトルコやブラジルであれば10数%の金融商品もあります。

ただし金利が高いとその国にリスクがある場合もあります。例えば政権が危ないとか情勢が不安など、お金が入ってこないのでわざわざ金利を高くして、諸外国からお金を集めようとしているわけです。また、外貨建ての金融商品に預けてしまうと、為替が円高になれば損をしますので、円安に動きそうだというタイミングを見ていただくといいと思います。ちなみに外国債券も半年ごとに金利収入が得られますが、それなりに高金利の国の債券はお話したようにリスクが高いので、できれば避けていただきたいです。