今年の7月、日本人の平均寿命が過去最高を更新したということが厚生労働省発表の「簡易生命表」によってわかりました。男性は世界3位の81.09歳、女性は世界2位となる87.26歳で、「人生100年時代」というのが現実のものとなりつつあります。

DAILY ANDSではそんな「人生100年時代」を賢く生き抜く方法をより多くの女性にお伝えするため、女性限定のセミナーを2018年7月21日、東京・銀座の「プラスワンライフラボ銀座ギャラリー」において開催しました。その様子を全3回にわたってお届けします。

今回は、株式投資や不動産投資を中心に豊富な投資経験があるファイナンシャル・プランナーの横山利香さんによる講演の内容を紹介します。横山さんはご自身の経験から、長い人生を豊かに生きるための資産運用の基本について語ってくださいました。

女性のための資産づくりセミナーリポート
(前編)株トレーダー・横山利香さんが語る、人生100年時代の資産づくりのコツとは?
(中編)無知って怖い!働く女性2人のリアル投資の失敗談とは?
(後編)マンションを買うと結婚できる説は本当?不動産投資女子2人の持論は……

※以下、横山さん談

日本の未来は不安がいっぱい

(写真=筆者撮影)

ファイナンシャル・プランナーの横山利香です。今日は「人生100年時代。おひとりさまのための資産作りのメソッド」というテーマでお話をさせていただきます。

私はファイナンシャル・プランナーで、国際テクニカルアナリスト連盟の認定テクニカルアナリストということで、投資・資産運用をメインの仕事にしています。株や投資信託など自ら投資をしていますので、そういった経験をセミナーでお話したり執筆したりしています。

今日は資産運用に興味があってこれからどうしようかなと考えている人が多いと思います。そこでまずは私たちの生活がこれからどう変わっていくのか、なぜ資産運用・投資が必要なのかという話を簡単にします。

2014年4月、消費税が5%から8%に引き上げられました。2019年10月には10%に引き上げられる話が出ています。このまま景気が下振れすることがなければ予定どおり引き上げられると考えています。

消費税の増税が5%、8%、そして10%に引き上げられることで、私たちの生活がどう変わっていくかという調査結果もあります。それによると、例えば500万円の年収があった場合、2014年は手取りの部分384万円が、2019年10月10%に引き上げられたら手取りが377万円になり、年収が変わらなくても手取りが7万円減ると言われています。増税が10%で止まればいいのですが、諸外国をみるともっと高い国もありますので、将来さらに消費税が上がる心配はあります。

そしてよく言われているのが少子高齢化です。日本は2050年になると高齢者がますます多くなり、働く人たちが減っていくと考えられています。こうした状況を考えると、より一層社会保険料を引き上げなくてはいけないことになります。

公的年金も65歳で支給されているものを70歳に支給開始を引き上げようという話にもなりますし、70歳では公的年金をまだ受け取らなくてもいい人は受給年齢をもっとあとにしてもいいですよという話にもなります。私たちは公的年金にも頼れない、自分たちで自助努力をしていかないと、長い人生を楽しく生活をしていくことが難しくなってきているのです。