では、『THE MC3』は『ジョンソン』のように短命で終わるのか? 筆者は、まだ可能性があると考える。

そもそも、同じようなベテランの石原良純・長嶋一茂・高嶋ちさ子がMCを務める『ザワつく!金曜日』(テレビ朝日系)は好調で、テレビ朝日で6年連続大みそかの特番を任される人気番組だ。

『THE MC3』は番組の構成上、『ザワつく!金曜日』を目指すべき。そのためには、MCの「老害」を全開にするのが近道だ。

(画像:『ザワつく!金曜日』公式サイトより)
(画像:『ザワつく!金曜日』公式サイトより)
すでに、番組はベタな展開で老害的番組といえる。ならば、時代遅れな発言が多く見られる番組として認知されれば視聴者を喜ばせられる。思い切って「老害番組」にしてしまえば、3人が他局で出演している番組との差別化もできて一石二鳥だ。

また、中居は三宅がゲスト出演するだけで「共演」と話題になるわけで、旧ジャニーズ事務所のタレントをゲストに定期的に呼ぶのは一つの手。元SMAPのメンバーを呼ぶのも効果的で、もし「新しい地図」が出演すれば起爆剤になる。

東野はダウンタウンファミリー、ヒロミは所ジョージやとんねるず・木梨憲武といった大物を呼べるパイプを持つ。3人の華麗な人脈を使ってこそ、大物がMCをやっている価値があるところ。変に若いゲストに頼らず、ベテランの力を見せつければ『ザワつく!金曜日』に少しは追いつくのではないか?

◆総合演出は『水ダウ』などに関わったテレビマン

さて、ここまで『THE MC3』を批判的に論じたが、筆者は番組がパッとしないのがもどかしいのだ。

同番組の総合演出を務める柳沢光一郎氏(TBSテレビ)は、同局で『水曜日のダウンタウン』、『笑う村には福きたる~村人100人笑うかな?~』などエッジの効いた番組に関わってきた優秀なテレビマン。だからこそ、もっとおもしろい番組を見せてほしいと期待してしまう。