アリさんの生ドラムスと電子機器を駆使したスタイルもユニークですよね。

アリ:僕の中で、音楽とはボーカルを中心に回っているものなんだ。マザー・マザーのボーカルたちは僕の目にも特別なものだと映っているよ。スタッカートもあり、シンコペーションもありの自由な音楽スタイルの中、どんな時でもボーカルたちが伸び伸びストロングにパフォーマンスをできるよう、彼らが自由に泳げる空間を作るのが僕の役目だと思って演奏している。

Photo by Séa Yoda

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今夜皆さんは日本のファンの前で初パフォーマンスをするわけですが、皆さんそれぞれの特にお気に入りの楽曲はどれですか。

ライアン:僕は「Grief Chapter」かな。公演の終盤にこれまでの旅路を思いながら歌う、優しくてエモーショナルな瞬間になる。

モリー:私は「Heyloft II」が大好き。クールな曲でしょ。

ジャスミン:私も「Heyloft II」。演奏していて楽しいんだ。もう1曲上げるなら「Sleep Awake」かな。モリーがリードボーカルを担う曲で、本当に美しい曲だからね。

マイク:僕も「Heyloft II」だな…みんなと被ってごめん(笑) でも「Oh Ana」も好き。この曲の始まりとなるギターのピッキングが理性を失わせてくれる。あれは最高の瞬間だよ。

アリ:最近演奏していて楽しいのは「Problems」。あの曲はオーディエンスを狂わせるから、みんなのエネルギーが僕にも還元されるように感じるんだ。

ジャスミン:「Problems」を演奏しているとメンバーもお互い笑顔を見合わせることが多いよね。幸せで楽しい時間だよ。

2020年代に入って、マザー・マザーの知名度はよりいっそう上がった印象を受けます。ここ数年を振り返ってみていかがですか。

ライアン:夢が叶った気分だよ。カナダやアメリカだけでなく、世界中で演奏できるようになったのが本当に嬉しいんだ。このバンドをやってきて長いから、こうして世界で演奏できることがどれだけ特別かは自覚しているし、感謝しているよ。こうして東京、オーストラリア、ニュージーランド…と回れる日が来るなんて思わなかった。ただただ最高の気分だよ。

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