見庵(旧小泉家住宅主屋)
見庵(けんあん)は、魚町通りの旧長谷川治郎兵衛家の北隣にある町屋です。江戸時代には、代々医者であった小泉家の居宅でしたが、そのうち、4代目の小泉見庵は、紀州藩の御目見医師(藩医)もつとめたそうです。
江戸時代末期に建てらえれたと考えられる建物は、切妻造り平入、つし二階建てという建築様式で、勾配の緩やかな瓦ぶきの屋根が特徴です。正面の格子、庇の板の形状などは、この地域の町屋の典型的な外観だそうです。
旧小津清左衛門家
小津家は、長谷川治郎兵衛家と同様に、江戸時代に江戸に店を出して財産を築いた松阪屈指の豪商です。江戸時代には、紙店や木綿の店を営み、明治以降には、紡績や郵便船会社、銀行の経営にも参画しました。
こちらの小津家本宅は、松坂商人の繁栄ぶりを現在に伝える貴重な建築物で、松阪市の指定史跡、三重県の指定有形文化財にもなっています。また、内部は資料館として一般に公開されています。
簡素な外観ながら、敷地内には、江戸時代に建てられた主屋や土蔵が立ち並んでおり、大きな屋敷であることを感じさせます。大金を保管する金庫「千両箱」よりさらに大きな万両箱の展示もあり、繁栄していた当時の様子がうかがえるので、見学してみてはいかがでしょうか。
本居宣長旧宅跡地
本居宣長旧宅跡地は、本居宣長が12歳から72歳で生涯を閉じるまで住んでいた場所です。前述しましたが、旧宅は松坂城跡に移築されたため、現在その建物はありません。しかし、宣長の長男「春庭(はるにわ)」の旧宅、土蔵のほか、宣長が大事にしていたという松の木も残っています。建物の礎石も復元されており、当時の様子を偲ぶことができます。
松阪に宿泊しよう
松阪市とその周辺を観光する際には、宿泊するのもおすすめです。1日目に松阪市を散策し、2日目に、お隣の伊勢市に向かい、伊勢神宮などの観光スポットをめぐっても良いでしょう。
松阪シティホテル
松阪シティホテルは、JR・近鉄松阪駅からほど近い場所にある宿泊施設です。全74室ある客室は、シングルやツインが大半を占め、一人や夫婦での旅行にも適しています。また、エキストラベッドを使うことにより3名で宿泊できる部屋、最大4名泊まれる和室(1室のみ)もあり、家族旅行にも対応しています。
筆者は、家族4人で和室を利用してみました。部屋の窓を開けると、松阪市街や遠くの山々のほか、松坂城跡も見えており、景色は良好です。4人での宿泊はやや手狭ですが、夕食をとってからチェックインして後は寝るだけという方には問題ないでしょう。近隣には手頃な価格で食事のとれる店も数店舗あります。
朝食は、お好きな小鉢を取る「カフェテリア形式」となっていますが、こちらでぜひ味わいたいのが、松阪牛のすじ肉を使った朝カレーです。スパイスが効いた適度な辛さのカレーは、牛すじ肉の旨味が溶け込んでおり、美味しくいただけます。比較的さっぱりとしているので、朝から食べても大丈夫ですよ。
この記事を書いたトラベルライターから一言
鉄道会社の観光キャンペーンで松阪市が紹介されていたため、訪れてみました。立派な石垣が残る松坂城跡や、今も人が住んでいる御城番屋敷、豪商の大きな屋敷などを、興味深く見ることができました。松阪市には、今回紹介したカフェ以外にも、ブランド肉の松阪牛が味わえる飲食店も多くあります。文化財の見学とともに楽しんでみてはいかがでしょうか。(ゆきたか)
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