先週のヒロキ(田中圭)が家族写真を撮ろうとして泣き出しちゃうシーンの切り抜き動画が拡散されたようで、この『わたしの宝物』(フジテレビ系)というドラマは“托卵”を美談にしようとしているなんて誤解が広まっているようですね。
いやーんとんでもない、美談どころか地獄絵図ですがな。登場人物各々、心からビュービューと血が噴き出しております。痛い痛い。第6話、振り返りましょう。
■マスターあんたずるいぜ
妻であるミワさん(松本若菜)が産んだ栞ちゃんが自分の子ではないことを知ったヒロキ。それでもしばらくは普通に過ごしていましたが、6カ月のハーフバースデーの日に家族写真を撮ろうとしたところで、ついに涙腺が崩壊。涙腺以外にもいろいろ崩壊したようで、翌朝ミワさんが目を覚ます前に栞ちゃんを連れて姿を消します。
こういうときはやっぱり海ですね。後部座席のチャイルドシートに栞ちゃんを乗せて海辺に乗り付けたヒロキのエクストレイルのナンバープレートには「11-88」という数字が並んでいます。
「いいパパ」。
このクルマ、栞ちゃんが産まれてから買ったんでしょうね。日産のディーラーでナンバーを希望するかどうか尋ねられて「11-88、いいパパでお願いします」なんて、照れ臭そうに答えているヒロキの顔が目に浮かびます。「最近、子どもが産まれましてね、やっぱりファミリーカーにしなきゃなんて」とか、デレデレで言ってたんだろうな。ミワさんも「やだーヒロキー」なんつってね。
そのエクストレイルの後部座席から栞ちゃんを抱き上げたヒロキ、とりあえずミルクの時間になったので海辺のカフェにお湯をもらいに行きますが、そこにいた老夫婦に「娘は顔が父親に似てくる」とか「もうすぐ嫁に出す」とか言われて、言葉を失ってしまいます。もう、こういうのが全部刺さる。どれくらいの時間、ベンチに座って海を眺めていたのでしょう。ヒロキは栞ちゃんを抱いたまま、海に入っていくのでした。