17年9月、民進党代表に。山尾志桜里氏を幹事長に抜てきする方針を固めた直後、「週刊文春」(文藝春秋)が、山尾氏の不倫をスクープ。人事は白紙となり、山尾氏は離党した。
その間隙を縫うように、安倍晋三首相は衆院解散を断行。前原氏は、台風の目となった小池百合子東京都知事による「希望の党」に、民進党ごとの合流を決断する。政権交代の機運が高まったかと思いきや、小池氏の「(全員を受け入れず左派を)排除いたします」との発言で、希望の党への支持は急落。前原氏は代表をわずか2カ月で辞任し、やがて民進党は消滅するのだった……。
見事なまでの「疫病神」と言うほかないが、日本維新の会はそんな前原氏と組もうとしている。野党担当キャップが指摘する。
「党勢拡大で、政権交代を視野に入れる中、維新の現メンバーには大臣経験者がおらず、しかも”顔”になるのは吉村洋文大阪府知事くらい。要職を担ってきて、多くの国民が知る前原氏の存在は大きい。政権担当能力をアピールできるわけです」
さらなる旨味も。