日本においてもディズニープラスとHuluは関係性を深めている。2022年2月にはウォルト・ディズニー・ジャパンと日本テレビが協業体制を構築。日本テレビ制作ドラマ『金田一少年の事件簿』がディズニープラスで配信されている。また2023年7月からは、ディズニープラスとHuluのセットプランの提供がスタートした。

「アメリカでディズニープラスとHuluが統合したら、日本国内での両サービスの統合もかなり現実的になってくるでしょう。コンテンツの厚みを増やしたいディズニープラスにとっては歓迎すべきことですし、自社コンテンツを配信で効率的に収益化したい日本テレビにとっては、会員数340万人のディズニープラスとの統合で会員数が増えるのは有り難い」(同)

 日本国内の民放キー局は、それぞれ自社コンテンツを配信するサービスを持っている。日本テレビはHuluがその役割を果たし、有料会員数は300万人程度とみられている。TBSとテレビ東京の配信サービス「Paravi」は約90万人の会員を抱えていたが、2023年6月に「U-NEXT」に統合され、現在の会員数は400万人ほど。フジテレビの配信サービス「FOD」の会員数は約100万人、テレビ朝日は「TELASA」は90万人程度とされている。

「テレビ局の配信サービスの会員数は、人気コンテンツが配信された直後に増加しますが、時間が経つと解約するユーザーもいるので流動的です。とはいえ、単純に会員数だけを見れば、Huluの日テレ、U-NEXTのTBSとテレ東がリードし、フジとテレ朝は置いてかれている状態。さらにHuluが、ディズニープラスが統合されれば、さらに数字を伸ばしていくこととなる。フジとテレ朝も、配信サービスにおいてなんらかの施策をしなければならない状況と言えるでしょう」(同)