女の子の殺し屋コンビのゆる~い日常生活を描いた『ベイビーわるきゅーれ エブリデイ!』(毎週水曜 深夜1時~、テレビ東京系)も、いよいよ最終回。劇場版『ベイビーわるきゅーれ』(2021年)から始まった“ちさまひ”コンビの物語は、今夜ついに神話となります。

 先週放送の第11話、殺し屋協会の営業部で働く杉本ちさと(髙石あかり)は、親切な町中華の主人・川原(森下能幸)が殺されたことを知ります。美味しかった絶品チャーハンがもう2度と食べられないと思うと、せつないものが込み上げてきます。

 落ち込むちさとは、さらなる衝撃を受けます。川原は実は人から恨まれるようなことはしておらず、協会の営業スタッフがガセ情報を流し、殺人依頼を成立させたのでした。しかも、劇場版第2弾『ベイビーわるきゅーれ 2ベイビー』(2023年)で死闘を繰り広げた神村兄弟(丞威、濱田龍臣)も、ガセが原因でちさとらに勝負を挑んできたことが分かります。

 営業部がガセネタを流さなければ、町中華のおじさんは美味しいチャーハンを作り続け、神村兄弟は食堂でいちばん高い定食を注文するという未来もありえたのです。営業部の成績さえ上げればいいという営業部の山下部長(後藤剛範)のやり方に「おかしいでしょ」とちさとは抗議しますが、山下部長は営業スタイルを変えようとはしません。ちさとに対し「人殺しにいいも悪いもねぇから」「てめえが今まで飯くって、チャラチャラして生きてこられたのは誰のおかげなんだ」と論破されてしまいます。それまでの柔和だった山下部長とは異なる、恐ろしい顔でした。

 自分たちがやってきた殺し屋業のダークさに、今さらながら気づくちさとでした。

永遠の愛を誓うまひろの言葉

 精神的にボロボロになったちさとが自宅に戻ると、迎え入れてくれたのは学生時代から一緒に暮らす深川まひろ(伊澤彩織)です。まひろは餃子を作りながら、ちさとの帰宅を待っていてくれました。今まではちさとが用意した食事を食べる一方だったまひろが、連日にわたって疲れた顔をしているちさとのために、不器用ながら懸命に夕食の準備をしていたのです。まひろの優しさに触れ、ちさとは我慢しきれずに泣き出してしまいます。