インドカレーと日本のカレーの違い
①スパイスの種類
インドカレーと日本のカレーの大きな違いは、調理に使うスパイスの種類です。インドカレーはスパイスと一緒に炒めた野菜や肉を、スープで煮込んで調理します。使いやすいパウダー状でなく、ホールスパイスのまま使うので、フレッシュな香りと味が口に広がることが特徴です。
インドカレーに使われる定番のスパイスは、ターメリック・クミンシード・トウガラシ・シナモン・ナツメグなどが挙げられます。カレーの具材やご家庭の好みによって、使うスパイスの種類は変わります。複数のスパイスを組み合わせることでコクと風味が増し、美味しく仕上がるのです。
②小麦粉を使用しない
インドカレーは材料に小麦粉を使用しないことも、日本のカレーと大きく違います。日本のカレーは手軽なルーを使うことが多いですが、ルーの原材料には油と小麦粉が含まれています。そのためごはんやうどんと相性の良い、とろみ成分のあるカレーに仕上がるのです。
一方インドカレーはスパイスと具材を炒めた後、スープで煮込みます。日本のカレーのように隠し味を入れたり、一晩寝かせたりしなくても、美味しく食べることができます。
③地方によって作り方が違う
面積が広いインドは、北部と南部でカレーの調理方法や使用する食材が異なります。北部は材料に肉や乳製品を使用し、とろみのあるカレーに仕上げることが特徴です。一方南部は、野菜を中心とした具材で作ります。スープ状にして煮込むので水分が多く、あっさりと食べられることが特色です。
インドカレーのカロリーが高い種類3選!
①ムルグマッカーニ
1つ目はムルグマッカーニです。日本では「バターチキンカレー」として、馴染みのあるインドカレーの種類です。バターとトマトをベースにしたカレーソースに、スパイスを漬け込んだチキンを合わせて作ります。生クリームを加えることで辛さが和らぐので、辛い物が苦手な方でも食べやすいインドカレーです。
バターや生クリームを使うのでカロリーは高いですが、ご家庭でも簡単に作ることができます。カロリーが気になる方は生クリームをヨーグルトに、使う鶏肉はヘルシーなムネ肉をチョイスするのがおすすめです。インドカレーの定番として親しまれているメニューですが、食べ過ぎには注意しましょう。
②パニールマッカニー
2つ目はパニールマッカニーです。パニールとはインド料理で使われることの多いカッテージチーズ、マッカニーとはバターをベースにしたトマトカレーのことを指します。チーズの香りと風味が口に広がり、コクのある味わいが人気のインドカレーです。
乳製品によってスパイスの辛さがまろやかになるので、初めてインドカレーを食べる方にもおすすめです。チーズとバターがふんだんに使われている分カロリーが高いので、ごはんやナンを食べ過ぎないようにしましょう。近年はパニールマッカニーのレトルト食品が販売されているので、気になる方は食べてみてくださいね!
③キーマカレー
3つ目はキーマカレーです。日本でも馴染み深いメニューですが、ひき肉を使用するのでカロリーが高いです。インドのキーマカレーは、主にヤギ肉やラム肉をミンチ状にしたものを使います。スパイスを入れることでお肉の臭みを消し、カレーの旨味と風味を引き立たせます。
日本のキーマカレーは豚肉か牛肉のひき肉を使用しますが、カロリーが気になる方は鶏のミンチでもOKですよ。刻んだ野菜も加えてボリュームをアップすれば、満足度の高い一皿に仕上がるでしょう。余ったキーマカレーはコロッケやカレーパンのタネなど、アレンジすることができます。予め多めに作っておくのもおすすめです。
インドカレーのカロリーが低い種類3選!
①ダールカレー
1つ目はダールカレーです。ダールカレーとは豆を使ったヘルシーなカレーで、肉類を使用しません。ダールカレーに使われる豆の種類は、ひよこ豆が多いです。インドはベジタリアンが多いので、豆を使った料理は食卓によく並びます。ダールカレーは1日3食のうち1食は食べると言われている、インドの国民食的な存在です。
ひよこ豆は素朴な味わいでクセがなく、スープに入れると旨味をギュッと吸収します。そのためスパイシーなカレーでありながら、優しい旨味を全体に広げてくれますよ。日本のお店で食べるダールカレーはひよこ豆をそのままの形状で使いますが、インドではひきわりにして調理することが多いです。
②アルパラク
2つ目はアルパラクです。アルパラクとは、ほうれん草ペーストにジャガイモをプラスしたカレーです。ヘルシーでありながら腹持ちのの良いカレーなので、男性にも女性にも人気がありますよ。具材が野菜ばかりで物足りなく感じる場合は、チキンやシーフードを入れてアレンジするのもおすすめです。
ほうれん草はしっかり炒めれば、青臭さも苦みも残りません。インドでは青菜を使ったカレーは一般的であり、栄養面も優れています。糖質も低いので、ダイエット中の方でも安心して食べることができるでしょう。青菜特有の苦みやえぐみが気になる方は、生クリームをかけてください。まろやかさが加わり、食べやすくなります。
③マトンカレー
3つ目はマトンカレーです。マトンカレーは羊肉の柔らかい部分を使用します。マトンは味にクセと特有の臭いがありますが、スパイスと一緒に煮込むことで緩和され、美味しく食べることができます。インドはヒンドゥー教徒が多いので、牛や豚を食べる習慣がありません。マトンは、インド料理に頻繁に登場する食材です。
また牛肉や豚肉に比べてカロリーが低いので、ダイエット中の方にもおすすめのメニューです。またマトンは高タンパク質のお肉なので、脂肪を燃焼させる効果が期待できますよ。近年は大手スーパーの肉売り場や、冷凍肉でマトンの取り扱いがあります。ぜひインドカレー以外にも、マトンを使った料理に挑戦してみてくださいね。
ダイエット中のインドカレーの食べ方
①ナンを控える
インドカレーの付け合わせに欠かせないナンは、カロリーも糖質量もごはんに比べて高いです。小麦粉を主原料とし、表面にはバターが塗られているので、血糖値を上昇させると言われています。ダイエット中の方がインドカレーを食べる時は、ナンではなくごはんと一緒に食べることをおすすめします。
ナンとごはんの成分比較(100gあたり)
カロリー | 糖質量 | |
ごはん | 168カロリー | 36g |
ナン | 260カロリー | 46g |
②サイドメニューをプラスする
ダイエット中は、インドカレーと一緒にサイドメニューを用意しておくのも良いでしょう。新鮮な野菜を使ったサラダでも良いですし、電子レンジで温めた温野菜もおすすめです。できるだけ噛み応えのある野菜をチョイスし、咀嚼回数を増やすようにしましょう。しっかり噛むことで、満腹感を得ることができますよ。
またヨーグルトをベースにしたインドの飲み物、ラッシーもお腹に溜まるのでグッドです。栄養バランスの良い献立を用意すれば、ごはんやナンの量を自然と抑えることができ、ダイエットにつながりますよ。
③カレーだけ食べる
インドカレーは、小麦粉や油を使用していないヘルシーな食べ物です。付け合わせのサフランライスやナンが糖質を含んでいるので、カレーだけならダイエットに向いていますよ。選ぶカレーは肉を使っていない、野菜中心の種類がおすすめです。ジャガイモは栄養成分に糖が含まれているので、避けるようにしましょう。
またインドカレーに使うスパイスも、ダイエット効果に一役買ってくれています。クミンシードの成分には、体内のコレステロール値を下げる働きがあると言われています。胃腸の働きを活発にする効果もあるので、食べ物の消化もスムーズになるでしょう。