藤井 僕としては、とにかく振り切ったエンタメ感を味わってほしいですね。規模が拡大した分、派手さも増しました。今回は、逢坂元監督にまかせて本当に正解だった。彼は、喫茶店での恋人同士の会話をしっとり描くとかに興味がなく(笑)、人はどれだけ愚かかとか、愚かなヤツにどういう天誅を食らわすかとかを描きたい人で、そのためにドンパチするなど派手なものが大好き。バンコクの刑務所で大量の囚人を暴れさせるわ、人をビルから突き落とすわ、トゥクトゥクを水没させるわ。あちこちが爆発して、ヘリが飛んできて……そんなことは普通やらせないよっていうことがてんこ盛りで。そういう派手さがあるからこそ笑えるようなシーンをいっぱい入れてあります。そしてちゃんと、前作へのオマージュもあるしっていう、その振り切ったエンタメ感、何にも難しいこと考えなくていいっていうのが今回の『闇を生きる~』の最大の魅力でしょうか。

沖田 どんだけお金がかかるねんって中で、ABEMAさんにはいろいろ無理を聞いてもらって、ドラマを盛り上げるためのいろんな仕掛けも考えてもらいました。これだけやってもらって、反響を出せなかったら自分たちの責任なので、撮影が終わったから、この仕事も終わりというのではなく、自分でやれることは宣伝も含めてやって、最後まで戦っていくつもりです。反響を出して、ぜひ次もと、みんなに言ってもらえるようにしたいですね。

――気が早いですが、シーズン3も期待したくなります。

沖田 自分はやる気がみなぎっていて、藤井さんには「次回作には、こんな要素を入れたい」を話しているのですが、早くもダメ出しを受けました(笑)。ある重要人物を●●するという設定だったんですが。

藤井 沖田さんの話は、こちらの常識を軽く超えてくるので(苦笑)。ただ、次をやりたいという気持ちは、僕も含めて多くの人が持っています。『闇を生きる~』の反響を受けて、早く決められたらいいですね。