恋愛のことを考え始めると、途端に貧乏ゆすりが出てしまう脚本家志望の女性・リョウ(堀田真由)が、こともあろうか恋愛ドラマの大家である大御所脚本家・大平かなえ(筒井真理子)に弟子入りしてしまうところから始まったギョーカイ大冒険ドラマ『若草物語 ─恋する姉妹と恋せぬ私─』(日本テレビ系)も第6話。今回は、そんなリョウがついに脚本家デビューするお話でした。

 タイトルが『若草物語』ですから4姉妹が出てきますし、リョウ以外の姉妹にもいろいろあるわけですが、個人的にはリョウが書いた脚本の文字数とおもしろさが比例している感じです。今回はたくさん書いたのでおもしろかった。

 振り返りましょう。

■脚本には演者の人生が乗るという話

 大平かなえが脚本を担当する『恋愛遊覧船』も、いよいよクランクイン。主演の女優さんは堂々としたものですが、共演のアイドルちゃんはちょっと緊張気味のご様子です。

 そんな折、プロットライターとして参加しているリョウに、スピンオフドラマの脚本の仕事が舞い込みます。ネット配信のみで、主演女優はスケジュールがないので共演のアイドルちゃんがメインとなり、ロケNG、既存のセットでの撮影という縛りがありますが、リョウにとっては念願の脚本家デビューとなりますので、気合は入っています。

 企画に悩むリョウですが、妹のメイ(畑芽育)の「ネットではこういうのがバズる」という助言もあって、ドロドロのドロ沼不倫劇をやってみることに。この『裏・遊覧船』企画にはプロデューサーも、アイドルちゃんを本格女優に育てたい所属事務所も乗り気ですし、一旦これでGOとなりました。

 とりあえず「書ける」ということでひと安心しているリョウの前に現れたのは、かつて創作論をめぐって舌戦を繰り広げ、大見得を切ったことのある大御所脚本家・黒崎(生瀬勝久)でした。黒崎は「ドロ沼不倫劇」の企画書を覗き込むと、「あれだけのことを言っておいて、不倫劇ですかぁ?」的な嫌味をぶつけてきます。多少はチクチクと痛むところもあるリョウですが、今はとにかく脚本家デビューが最優先。なんとか黒崎を振り払って脚本作りに入ろうとしますが、当のアイドルちゃんにキラキラとした目で女優としての夢を語られちゃって、もう筆がストップしてしまいます。