「そもそも今期のフジドラマは厳しく、カンテレ制作の月10ドラマ『転職の魔王様』と水曜ドラマの『ばらかもん』は第5話から4%台に突入。木曜劇場の『この素晴らしき世界』は初回5.4%から第2話で4.0%にまで落ち込み、第4話からはなんと3%台です。全話平均でみると、『真夏のシンデレラ』は5.52%、『ばらかもん』は5.04%とまだギリギリ5%台を維持していますが、『転職の魔王様』は4.92%、『この素晴らしき世界』にいたっては4.01%で今期ダントツでワーストですからね。しかも『転職の魔王様』が今期ワースト2位、『ばらかもん』が今期ワースト4位、月9の『真夏のシンデレラ』でも今期ワースト6位と、とにかく視聴率がふるいません。さらにいえば、『真夏のシンデレラ』は平成以降の月9で歴代ワースト、『この素晴らしき世界』も平成以降の木曜劇場で歴代ワースト2位の数字です」(テレビ誌記者)

 とはいえ、今の時代、世帯視聴率だけで語れるものではないが……。

「配信で比較的好調な『真夏のシンデレラ』はコア視聴率(13歳~49歳までの男女の個人視聴率)は2%台後半で、世帯視聴率で考えればかなり高い水準。ここのところ世帯10%台で推移しているNHK大河ドラマ『どうする家康』のコア視聴率は2%程度ですからね。しかし、『真夏のシンデレラ』以外のフジのゴールデン・プライム帯連ドラは、配信もコア視聴率もかなり厳しい。『真夏のシンデレラ』も、配信が好調とはいっても、その再生数は、昨年大旋風を巻き起こした『silent』などとは比べものになりません。『silent』はコア視聴率も5%台まで上昇しましたしね」(同)

 総個人視聴率(どのくらいの人がテレビ放送をリアルタイムで視聴していたのかという割合)がこの10年で6~7%落ちているとはいえ、この夏のフジテレビドラマの視聴率低迷は目をみはるものがある。