女性局が謝罪文掲示の事態に
この外遊バカンス騒動、国会女子としては当初は「何が問題?」という感じでした。「外遊」は、諸外国との交流を深めるための大事な仕事です。今時は地球の裏側でもオンライン会議が可能ですが、やはり信頼関係を築くには直接会って、一緒に食事をしてコミュニケーションを取ることが必要です。また、国内でも自然災害の被災地などは直接現地を訪れて当事者の話を聞き、それを政策に反映させますよね。
これに対して「エッフェル塔前の記念撮影」はいかにも物見遊山的でしたから、国民だけでなく自民党内でも問題になりました。女性局は公式サイトで「今般のフランス研修につきまして、不適切な情報発信等により国民の皆様、党員の皆様の信頼を損なう事態となりました。ここに国民の皆様にあらためてお詫びを申し上げます」とする謝罪文を出しています。
また、かつての女性局長・三原じゅん子議員も、週刊新潮の取材に対して「“私なら(そんな)投稿しないな”と思います。国民感情、国民意識を考えれば、批判が起こるのは当然のことでしょう」とコメントしています。
あとは松川議員の「子連れ視察」も問題になりましたが、議員が東大卒の外交官という経歴を考えると納得できます。欧米では地域によっては13歳以下の子どもを家で独りにするだけで「虐待」として逮捕されることもあるので、何日か家を空ける時は、子どもも連れて行きます。日本では違和感があるかもしれませんが、今の時代なら子連れ出張もありだと思います。
ただし公私は分けるべきでした。視察団の38名の中に松川議員の小学生のお嬢さんの名前もあるそうです。自由時間はともかく研修中はベビーシッターを手配したり、知人宅に預けたりするもので、「視察団のメンバー」は申し開きは厳しいですよね。
ところで、報道のように松川議員が大使館の職員にシッターの役割をさせていたのが事実なら問題ですが、他の議員のお子さんたちはどうされていたのでしょうか。「みんな自腹で子連れ」であれば、女性の働き方の新しい形を示す機会になったかもしれませんが、「松川議員だけ」というのが局長特権のように見えてしまったのかもしれませんね。
松川議員は炎上を受けて女性局長を辞任されましたが、「これで幕引き?」と議員辞職を求める声も出てしまい、またまた炎上してしまいましたね。