「昔ながらの貯金箱や金融リテラシーでお金の基礎の学習」 金融リテラシーサイトのビーチャム氏
具体的にどのようにして、子どもに投資の知識をつけさせるのか。子どもが興味をもって楽しみながら、しっかりと基礎を理解できる手法が必要だ。
子どもを対象とした金融リテラシーサイト「マネー・サヴィ・ジェネレーション」を立ち上げたスーザン・ビーチャム氏は、最も手軽な方法としては昔ながらの貯金箱の利用を提案している。自分の貯金箱にお金をだしいれすることで、「使う・貯める・寄付する・投資する」というお金の4大学習ができるという。
残念ながら日本での普及はあまり進んでいないようだが、欧米では子ども向けの金融リテラシーを学校教育カリキュラムに組みこんでいる国・地域も多く、インターネットやスマホから気軽に利用できる「マネー・サヴィ・ジェネレーション」のようなサービスも増えている。
簡潔な説明で、「投資と貯蓄の違いを理解させる」 デラウェア大のメシャロス助教授ら
お金の原則を学ばせた後は、いよいよ投資の勉強に移る。
デラウェア大学の経済教育・企業化精神センターのボニー・メシャロス助教授とカルロス・アサータ准教授は、「投資と貯蓄の違い」を子どもに理解させ、投資の利点とリスクを教えると同時に「全財産をひとつの投資対象につぎこまない」よう警告すべきだと述べている。
自らの体験談を聞かせる サマーセット・ウェルス・ストラテジーズ社長
ファイナンシャル・プラニング企業サマーセット・ウェルス・ストラテジーズのアンドリュー・マードック社長は、例えば「ETF やミューチュアルファンド、ショートポジションのとり方といった複雑なトピックは避けるべき」と、投資の説明を極力簡潔化することを勧めている。自らの投資経験談を話して聞かせるのも、よい勉強になるだろう。
子どもの性質に合った投資スタイルを見極める 資産運用アドバイス会社のスナイダー氏
また大人でもそれぞれ好みの投資スタイルが異なるように、子どもにも性質に基づいた投資スタイルがあるはずだ。エクセンシャル・ウェルス・アドバイザーズのシニア・ウェルス・アドバイザー、ジャレッド・スナイダー氏は、それを早期に見極め、スタイルに合ったアドバイスを行うのも親の役目だと指摘している。