オーディション番組出身のグループたちは、短期間で世に出ていく形だが、STARTO ENTERTAINMENTのグループや坂道シリーズ、ハロー!プロジェクトなどでは、下積みを重ねたうえでブレイクしていくケースも多い。
「オーディション番組出身グループだと、デビュー時点でアリーナ公演を行うなど、最初から活動の規模が大きいケースも多い。そうなると、そこからのさらなるサクセスストーリーを組み立てるのが難しくなってしまうという側面もあります。
一方のSTARTO社のグループであればジュニアからの下積みがあり、5年、10年と活動を追っている熱心なファンも多く、一過性の人気にはなりにくい。坂道シリーズやハロプロについても、メンバーが入れ替わっても“箱”を長年応援し続けるファンが多くいるので、長く活動が続いている。そしてファンを一定数キープしつつ、グループの形が変わっていくので、時代ごと、メンバーごとのサクセスストーリーが自然に組み立てられていく。このような点は、オーディション番組出身グループとの大きな違いだと思います。そう考えると、オーディション番組出身グループにとって本当に重要なのは、デビュー後にいかにして成長を見せ、サクセスストーリーを発信していくかなのかもしれません」(大塚氏)
今後もまだまだ増えていきそうなオーディション番組出身グループ。過酷な審査を経てデビューの座を勝ち取ったメンバーたちを待っているのは、さらに過酷な戦いなのだ。