文法としては第2話のキツネツキと同じ、怪しいことやってる悪者だと思っていた人が、実は深い愛情に突き動かされた誠実な人だったという人物配置の反転をやってるわけですが、設定に感情を乗せるのがホントに上手いと思う。

 そうやって目いっぱい人間のドラマを見せておいて、最後に今度は興玉さんの部下である小夢ちゃん(広瀬アリス)まで「天宇受売命(あまのうずめのみこと)」という神様であるとか言い出した。天宇受売命は芸能を司る神様で、日本最古の踊り子とされているそうですね。そういえば小夢ちゃん、警視庁のカラーガード出身だったわ。おもろ。

『古事記』とか『日本書紀』とか、あんま詳しくないけどこれだけおもしろいということは、詳しい人にはめちゃくちゃブッ刺さってるんだろうな、これ。やっぱ素養があるとエンタメって何倍も楽しくなるんでしょうね。はー、ちゃんと勉強しておけばよかったと思いました。

 あと、見事に伏線回収したって書いたけど、「モザイクスプレー」のことは忘れてないからな。

(文=どらまっ子AKIちゃん)