渋谷の街頭だけじゃなく、大阪でも地上波のCMでもSNSでも、インフォーマ・ジャックが続いている。これだけ盛り上がっているドラマを、すまないが、私は見たことがない。

 ドラマが盛り上がれば、小説やマンガなどに携わってくれた人々にも響鳴して、それが大きな渦となり、世の中にムーブメントを起こそうとしている。誹謗中傷やスキャンダルで世間の耳目を集めているのではない。正々堂々と作品の強さで、これだけの盛り上がりを見せているのだ。それが、人々が熱狂する時の、本来あるべき姿ではないのか。商業メディアが「売らんかな」で作り上げる他人の不幸で盛り上がるのには、もう飽きただろう。

 戦いの火蓋はもう切って落とされた。今夜の第2話も楽しみにしていてほしい。『インフォーマ』は決して裏切らない。

(文=沖田臥竜/作家・小説家・クリエイター)

ドラマ『インフォーマ -闇を生きる獣たち-』
毎週木曜日23時~ABEMAにて放送

週刊タイムズの記者・三島(佐野玲於)は、世間を騒がせている〈闇バイト殺人事件〉の黒幕を調べるために、編集長の命でタイ・バンコクへ飛ぶことに。そこで三島を待ち受けていた人物は……2年前の〈火だるま殺人事件〉で三島に地獄を味わわせた、“インフォーマ”の木原(桐谷健太)だった。木原に翻弄されながらも取材を進める三島。そして2人の前に、インフォーマを名乗る謎の男・鬼塚(池内博之)が立ちはだかる。木原と三島は、〈闇バイト殺人事件〉で盗み出された”謎のブツ”をめぐり、鬼塚・そして現地マフィアと壮大な情報戦に巻き込まれていく——。

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原作小説『インフォーマ2 ヒット・アンド・アウェイ』
沖田臥竜・作/サイゾー文芸・刊/1400円+税
amazonなどネット書店、全国書店で発売中