■「友だちは鏡」

 冒頭、友だちの誕生日にプレゼントするためにお花を買いに来た小学生の女の子が、こんなことを言います。

「友だちは鏡なんだって。優しい子には、優しい友だちができるんだって」

 小学生にとってはお友だちだけですが、大人になるとお友だち以外の人間関係もたくさん発生します。職場、飲み屋、趣味の集まり、居心地のいいものもあれば、わずらわしいものもある。いい人ばかりじゃないし、むき出しの悪意を向けられることもある。いずれにしろ、それは自分が選んだ環境です。

 今回は、まことさん(めるる)が高校時代の同級生から、けっこうひどい嫌がらせを受ける話でした。

 記憶を失う前の自分に友だちがいたのかどうか不安だったまことさんは、「YUKA」を名乗る女性から「高校時代の親友だよ」と告げられて、たいへん喜びます。過去の自分に対して疑心暗鬼になっていたところ、少なくとも「親友」と呼べる友だちがいたことが、何よりうれしかった。

 そのYUKAによれば、まことさんには「隼人」という知り合いがいるらしい。最近まで会っていたといい、今度開かれる同窓会にも来るのだそうです。