◆取り付く島もない医師を前に
「試したいのはやまやまだけど、いまの自分に高額なサプリは買えない……そう説明しました。すると突然、大声で怒りはじめるんです。何か失礼な言い方をしてしまったかと思ったのですが、身に覚えがまったくないので、あっけにとられましたね」
医師は大声で、こう主張する。
「僕はねえ! そんな不真面目な患者には! 診断書は書かない!! サプリをちゃんと飲んで通ってくる人にしか、治療法は教えない!!!」
いや、だから、怒らんでも……(単にハイテンションな病院なのかという可能性も頭をよぎったが)。故・大島渚監督を思い出してしまう病院である。
いくら必要でも、ない袖は振れない。努力で改善できることを放棄しているならともかく、そこを怒られるのは理不尽だ。
「ほぼ診察室から追い出される形で、その日の診断は終わってしまいました。目的の診断書はもらえずで、受付で看護師にどうすれば……と涙ながらに相談しました、回答は『どうなんでしょうね……?』と、そっけないものでしたけど」
休職に必要な診断書は、結局2回目の診察で無事もらうことができたという。
「そのときは、指定された店で空気清浄機を買おうと思う、と話したからなんですかね? それとも初回はたまたま、虫の居所が悪かったからなのか。私には、理由がわかりようもありません。
診断書をもらい目的は果たせたので、その病院は二度と行きませんでした。いまはもう、その医師は在籍していないようです」
この空気清浄機でも、トラブルが発生した。指定の店で販売されている指定の空気清浄機は、お値段10万円。初診時は「高い」と感じたが、2回目の診察を待つ数週間、体調不良にのたうち回り、不安と体のつらさから「これで治るのなら安いものだ!!」と購入に踏み切ったのだ。