◆保守的すぎ? 新しいものに慎重すぎる面も

恵さんのマッチングアプリを見せてもらうと、サブ写真では顔出ししているのですがメイン写真はマスクを着けたままなのです。

東京では、こんな写真で登録している方はもうほとんどいません。

「ネットに個人情報を出さない方がいいのかなと思って」

「今はマッチングアプリに登録しているのが恥ずかしいという時代でもないですから。身バレを怖がりながらマッチングアプリを使うぐらいなら結婚相談所を使う手もありますよ」

「そうですよね」

自撮りする女性
恵さんに限らず、関西では首都圏と比べて顔出し率がぐっと下がります。筆者の感覚ですが、東海地方の方がまだ顔出し率は高く、関西は北関東と同じぐらい。

田舎の方が保守的で新しいものに抵抗を持つ人が多いと言われていますが、関西は果たして田舎でしょうか。マッチングアプリの利用自体も、関西では広まりにくかったようです。

マッチングアプリPairs(ペアーズ)が発表した2018年のデータによると、独身かつ恋人を求めている人口に占めるPairs会員の比率は、全国平均で25.0%。地域別で見ると首都圏が38.4%、近畿地方は26.8%と、10ポイント以上の差があります。そして東海地方26.7%、中国地方24.0%、東北地方23.6%なので、関西は他の地方と大きな差がありません。

少なくともマッチングアプリに関しては、地方も関西も保守的っぷりは変わらないのです。