◆「隠れたい」という気持ちを抱くこともあった

coco0422
――想像以上に厳しい世界だと感じたのですね。辞めたいと思うことはありましたか?

木下:辞めたいというか、逃げたいという気持ちはありました。モデル業の特殊な部分は、自分の見た目に対しての評価を受けなければならないことです。生まれもったものに対してもともと自信のある人だったら、評価を跳ね返す力があるかもしれないけど、当時の私はまだそこに到達できなくて。

変えなきゃいけないという焦りとすぐに変われないジレンマから、隠れたいという気持ちを抱くこともありました。

ー一キラキラして見えるモデルさんでも、自信をなくすことってあるんですね。

木下:今もファンの方からも自信がもてないとか、自己肯定感が低いという相談をいただくんですけど、100%自信をもって自己肯定感を高めるってすごく難しいことだと感じます。日本では自分が“オンリーワン”ではなく、ある程度みんなと同じであることがいいとされる傾向にあり。そういう教育を受けてきたので芸能界に入ると、自分というものをPRするときに苦手意識をもってしまうことは多いのかなと。

そういったなかで、たまたま仕事をいただいて、それをこなす。自分は自分のことを好きになれないのに、「いいね」と言ってくれる人がいて、また心の中に1つギャップが生まれてしまうんです。