◆あの芸能人みたいになっていたかも

「まだネット接続も、電話回線を使ったダイヤルアップでピーヒョロロの時代ですからね。多少ネットの掲示板なども利用していましたが、横のつながりは必要としていなかった。それに加え、私に人を支配したい欲望がまったくなかったことも関係しているかもしれません。体験談を語って広め、いまでいう信者ビジネスのようなことをやる発想もなかった。もし私が集団を率いるのが気持ちいいと感じるタイプだったら、地方に移住して仲間と農園やってカルト村を運営していたかもしれませんね。もしくは吉川ひなのみたいに、ハワイで水中出産していたり」

◆過激なアクションを見て思うこと

ヴィーガンという沼から出てきて20年ほど経ったいま、SNSで見かける過激なヴィーガニストを見て「ちょっとお怒りを鎮めたほうがいいのでは」と感じている。

「小学校の前で血まみれの牛の写真を掲げて『ヴィーガンになろう』と子どもたちに呼びかけた出来事とかありましたよね。あそこまでいくと、もうテロみたい。SNS投稿にも過激なもの、たくさんありますよね」

「自分自身がソロでやってたときは、苛立ちがありましたが、攻撃したいというか気持ちにはならなかったので、あの攻撃性は何なのか。ちょっとわからないですが、想像するに同士とフォローしあって集団意識を持つと気がデカくなるし、あとこのメンバーがいれば世界を変えられる! みたいになるんでしょうか」