◆会社を解雇されコンビニ店員に…嘘を謝らない挙句に号泣

 その日の夜、約束通り、太郎さんから電話が。実は弁護士というのは、真っ赤な嘘。30代の頃に会社を解雇されてから、コンビニで働き続けていたと打ち明けてきました。

「でも、最近はYouTubeを始めたよ。コンビニでのバイトが忙しくて動画投稿がなかなかできていないけど、彩ちゃんが撮影や編集を手伝ってくれたら、投稿頻度が増えて絶対に収益を得られるようなアカウントになると思うんだ。僕、将来性のある男だと思うよ!」

 そう熱っぽく話し、なんとか自分を繋ぎとめようとする太郎さんの言葉を聞き、彩さんは呆れてしまいました。

「嘘をついていたのに、ごめんの一言もない。結婚前提の交際だったのに。彼のことを、もう信じられないと思ったので、別れようって言いました」

 すると、太郎さんは電話越しに号泣。「彩ちゃん、僕を見捨てないで」「もう一回だけチャンスをちょうだい」と泣き続けたそうです。

 その後、彩さんは太郎さんと一切の連絡を絶ち、本当のバリキャリ男性と出会うため、再びマッチングアプリを利用しているそう。マッチングアプリの怖さを学んだ彩さんに、誠実な男性との出会いが早く訪れますように。

<取材・文/古川諭香>

【古川諭香】

愛玩動物飼養管理士・キャットケアスペシャリスト。3匹の愛猫と生活中の猫バカライター。共著『バズにゃん』、Twitter:@yunc24291