◆モチーフの野菜や果物は、一つ一つモデルがある
――農作物のモチーフは、どのように決めているんですか?
花房「ネコノ農園は毎月作品を販売する予定なので、旬の農作物を作るようにしています。作品を作る時期になると、スーパーに行って目をぎょろぎょろさせながら、旬の野菜や果物を探しています。あとは自分が彫って楽しいモチーフを選ぶようにしています。毎回同じ物を掘っても楽しくないので、彫刻で彫った時に色や形が素敵だな、と思う農作物を選んでモデルにしています」
――野菜や果物にもモデルがいるんですね。
花房「モデルにする農作物は一つ一つ買って、それを見ながら彫っています。個体には個性があるので、モデルがあったほうが作品にもより説得力が出ます。農作物の個性を読みとって、それに似合う猫を掘るようにしています。シュッとしたアスパラだから、若い猫にしようと考えたりします。モデルになった農作物は作品を彫った後に全部食べています(笑)。フレッシュなバナナにあう猫もいれば、くたっとしたバナナにあう猫もいます」