◆世の中への皮肉を込めた作品も
――ネコノ農園以外にも、猫が猫を売り歩く「寄ってらっしゃい、見てらっしゃい」など、不思議な猫ワールドの作品がたくさんありますね。
花房「はい。『寄ってらっしゃい、見てらっしゃい』は猫の行商の親分が、子猫を売っている作品です。私の中にある『おかしい』という気持ちが、これらの作品を作る動機の一つになっています。『ペットショップで猫を売り買いするのが嫌だな』という気持ちや『人間だからという理由で、動物に何をしてもいいの?』という思いを作品に込めることもあります。『人間がかわいいと認めた猫以外は、生きちゃいけないの?』『人間社会からあふれてしまった猫は、どうして殺処分などのひどいことをされるの?』と、皮肉を込めています」