◆子育てに起きた変化

ーーあらいさんがお母さんとの関係の問題に気づいてから、意識的に息子さんとの接し方を変えた部分はありますか?

あらい:「私がこの子を幸せにしてあげよう」とか、「守ってあげている」と思うのをやめました。それは私が子どもに感謝されたくて、自分のためにしていることであって、私に対する子どもの評価をコントロールしようとする部分があったんじゃないかなと思います。

 あと、間違ったことをしたらすぐ子どもに謝るようにしています。カッとなってしまったら自分を開示して「こういう理由で言ってしまったけど、お母さんがイライラしていたからで、あなたのせいじゃないんだよ」と説明するようにしています。そうすることで、自分の許容範囲や未熟さもわかってきたので、無駄に怒らなくなりました。

ーー子どもにちゃんと説明することは大切ですね。

あらい:私が怒ってしまうパターンとして、スケジュールを詰め込み過ぎてイライラしてしまうことがあったので、仕事の予定の組み立て方を見直すことにしました。これまでは子どもがいることを前提に日程を組むことができていなかったので、できるだけ余裕を持てるようにしています。

ーーそれでもイライラしてしまうときはどうしていますか?

あらい:イライラには段階があると思います。少しずつストレスが溜まって、最後に何かのきっかけで爆発してしまうんです。だからじわじわと苛立ちを感じている状態を耐えるのは良くないと思います。いつか達する臨界点を放置するのは、子どもや家族に対する甘えですよね。だから自分でそう感じたら「今イライラしているから○分待って」と伝えるようにしています。