◆とどめの一発を浴びせる

 それから数日経ったある日、いつものように向かいのマンションの入り口で立ち話をするAさんを目にした純子さん。Aさんの手には例のハンドバッグがしっかり握られていたので、チャンス到来とばかりに駆け寄って行った純子さん。

「わーAさん! お持ちのバッグとってもいいですね! それって日本では手に入らない代物ですよね。どちらで?」

 純子さんは少し意地悪そうな口調でそう言うと、Aさんは目を泳がせて言葉を濁し「えっと、昔海外で…」と答えかと思うと足早にその場を去って行ったそう。