乃木は山本がモニターであることを突き止めるきっかけとなったのは、バルカで日本人医師の柚木薫(二階堂ふみ)が保護し、心臓の手術を受けるために来日していた少女・ジャミーン(Nandin-Erdene Khongorzul)が持っていた写真。そこにあった2019年の日付の写真に、戦闘服を着た山本が写っているのを見て、乃木は山本の正体に気づいた。だが、この写真からは他にも得られる情報がある。山本がテントのモニターであったということは、ジャミーンの父・アディエル(Tsaschikher Khatanzorig)もまたテントと何らかの関係があった可能性がある。目の前で母親を失ったショックのため話すことができなくなったというジャミーンの過去も、物語のカギとなりそうだ。となると、アディエルと親しかった薫も疑わしい。自らの身を危険にさらしてまでジャミーンを保護し、治療しようとしているのは、医師としての使命感以上の目的があるのではないだろうか。野崎がわざわざドラム(富栄ドラム)をバルカから呼び寄せ、ジャミーンに付き添わせているのも、野崎が薫の行動を怪しんでいるからかもしれない。薫がバルカ脱出直前、砂漠で一時的に姿を消したのも、何か意味があるのだろうか。
毎回、長編スペクタクル映画を見ているようなスケール感の『VIVANT』。誤送金事件が解決し、ここからは別班とテントの戦いにフォーカスされていくのだろうか。次回は、アディエルの死について語っていた役所広司と二宮和也演じる謎の親子も姿を見せるようで、彼らとテントの関係性も気になるところだ。再びバルカが物語の舞台になる第5話は今夜21時から、15分拡大スペシャルでの放送だ。
■番組情報
日曜劇場『VIVANT』
TBS系毎週日曜21時~
出演:堺雅人、阿部寛、二階堂ふみ、竜星涼、迫田孝也、飯沼愛、山中崇、河内大和、馬場徹、二宮和也、井上順、林遣都、檀れい、濱田岳、坂東彌十郎、橋本さとし、小日向文世、キムラ緑子、松坂桃李、役所広司 ほか
プロデューサー:飯田和孝、大形美佑葵、橋爪佳織
原作・演出:福澤克雄
演出:宮崎陽平、加藤亜季子
脚本:八津弘幸、李正美、宮本勇人、山本奈奈
音楽:千住明
製作著作:TBS
公式サイト:tbs.co.jp/VIVANT_tbs