大場「はい。全国の自治体でも、花火大会が開催できなかったり、さまざまな理由で催し自体が少なくなったりしてきていますよね。近隣の方々への配慮を大切に考えながらも、やはり公園は子どもたちの居場所として大切だという視点もあります。コロナ禍の時もそうでしたが、禁止事項を作ると、どうしても子どもにしわ寄せがいってしまうことに、もどかしさを感じていました。
これまでも公園のルールを少しずつ見直すことはありましたが、20年間、大きな変更はありませんでした。ですが今こそ、生活スタイルや状況に合わせて公園のルールを改善する必要があるのではないかと考え、見直しを始めました」
◆花火にボール遊び、喫煙ルールも大きく変わった
――「新しい公園のルール」でこれまでと大きく変わった点を教えてください。
大場「花火の使用に関しては、これまでは区への事前申請が必要だったのですが、家族単位で行う場合は申請が不要になりました。
期間・花火の種類・人数・場所の条件はありますが、期間を夏休み中とすることや種類を手持ち花火とするなどの条件に関しては今までのルールを引き継いでいます。基本的なルールは引き継ぎつつ、人数や対象の公園等を明確にすることで事前の申請をなくし、手軽に花火ができるようになりました。また、団体での利用も手続きを簡略化し、オンラインで申出いただけます。
ボールの使用に関しては幼児用の柔らかいボール以外は一律使用不可だったものを、場所や用途を決めて使用できるように変更しています。また公園での喫煙は、今まで喫煙可能だったものを、分煙施設のある公園以外では不可としています」
――公園での喫煙は、特定の公園以外すべて不可になったんですね。
大場「今まで23区の中でも、ほぼすべての公園で喫煙を可としていたのは杉並区だけでした。社会的に全面的な禁煙の流れは強くなっているので、本来であれば一律で禁煙とするほうが自然な流れだったと思います。ただ、一律不可とするのは簡単ですが、結局守られないルールというのはルールが現状に合っていないのでは? という議論になりました」