『あいの里』は正真正銘の“恋愛リアリティショー”である。

 冒頭からなんだが、オレは恋愛リアリティショーがあまり好きではない。なぜなら、毎日のように恋愛や婚活に悩む方々のマンツーマンカウンセリングをしているオレにとって、恋愛リアリティショーの演出がどうにも嘘くさく感じてしまうからだ。

 リアルを知っているからこそ、「リアルで悩んでいる人たちはそんなもんじゃないぞ」と気づいてしまうのだ。

 しかし、この『あいの里』は違う。35歳以上の男女という縛りがあることで、参加者同士の会話も超リアルだ。出産のリミットや持病、離婚歴や親の介護問題など、キラキラなどしていられない現実がここにはある。そんなわけで、『あいの里』は昨年配信されたシーズン1から夢中になって見ていた。

 ゆえに、今回『あいの里 シーズン2』のコラムを書いてほしいという依頼が来た時は、過去のどんな仕事よりもテンションが上がってしまった(笑)。

 早速、男女の生態の違いを日々研究しているオレが、婚活のプロとして1話~8話の内容を解説していこう。

『あいの里2』ちぃはもっと「ギタりんを利用する」べきだった?

 前半の見どころといえば、舞台俳優&カメラマンのちぃと美容師のあきぽんの距離が縮まっていき、カップルが成立した流れだろう。ちぃに感情移入し、うまくいって良かったと感じた人もいるはずだ。

 しかし、男性心理の面で考えると、ちぃのアプローチには足りないところがあった。あきぽんの気持ちをもっと確実に仕留めることもできたのだ。

 非常に言葉は悪いが「ギタりんを利用する」のである。

 ちぃ、あきぽん、ギタりんは「二等辺三角関係」だと番組でイジられていた。ちぃとあきぽんの距離が縮まっているのに、不器用なギタりんが一方的にちぃに片思いしていたからだ。

 ギタりんは2人の距離が近づいていることをわかりながらも、「5分だけオレとの時間を作ってほしい」とちぃに懇願。これに対し、ちぃはすべての時間を使ってあきぽんにアプローチしたかったため、この5分すらも惜しんであきぽんに集中したのだ。