フレッド:もちろん今回も普段も僕が本当に演じたいと思う役を引き受けるんだけど、いざ演じる時になったら逃げ出したい気分になることもあるんだ(笑)そのキャラクターを演じられる高揚感と、本当に演じきれるのかという恐怖。そのふたつの感情でいっぱいになっているのが恒例だよ。

メインキャストの中では最も年齢の若いフレッドさんから見て、撮影現場の空気はいかがでしたか。

フレッド:すばらしい雰囲気だったよ。コロセウムの中にいる全員からワクワクしてエネルギーに満ちた空気を感じたし、その空気の一員としてそれぞれが活気づけ合っていたように思う。あのコミュニティの一部になれたという経験は本当にスペシャルだったな。

取材同日の登壇イベント(東京国際映画祭)にて、筆者に気づき笑顔を向けてくれたフレッド ©tvgroove

取材同日の登壇イベント(東京国際映画祭)にて、筆者に気づき笑顔を向けてくれたフレッド ©tvgroove

デンゼル・ワシントン演じるマクリヌスは非常にミステリアスかつ恐ろしいキャラクターでした。文字通り“すぐ近く”で目撃したデンゼルの演技は、いかがでしたか。

フレッド:デンゼルと一緒に演じたという体験は、永遠に僕の記憶に残るだろうね…。彼は最も偉大な俳優のひとり、真の演技マスターだ。同時に、彼とのすべての瞬間は楽しいものでもあったよ。

今作ではデンゼルのほかにもたくさんの偉大な俳優たちと共演することになりましたが、特に刺激になった体験を教えていただけますか。

フレッド:コニー(・ニールセン)は、デレク・ジャコビとともに1作目から続投となる貴重なキャストだっただけでなく、とても広い心をもって場をまとめてくれる本物のリーダーだったよ。コニーとは多くの時間をコロセウムのロイヤルボックスで一緒に過ごしたけど、彼女はそのすばらしい洞察を惜しみなくシェアしてくれたんだ。偉大なレガシーである1作目の続編を作るというプレッシャーや恐怖が常にあるなか、終始作品の細部まで気にかけてくれる彼女の存在は本当に大きかったし、すばらしい刺激をもらえたよ。