皇帝カラカラは、恐ろしいけど純真無垢な人物ですね。まるで虫をおもちゃにして楽しく遊んでしまう子どものような、無邪気さと残酷さを兼ね備えた部分が魅力的なキャラクターだと感じました。どのように役と向き合い、キャラクターを作り上げたのでしょうか。

フレッド:そう言ってくれてありがとう。普段なら、演じるキャラクターとはひとりで向き合うんだ。でも今作で僕がコロセウムでカラカラを演じる時は、基本的に双子の兄(皇帝ゲタ)を演じたジョセフ・クインと一緒だった。だから今回は当然、ジョセフとの相互作用の中で、双子のキャラクターを作り上げる必要があったんだ。(カラカラとゲタは)独立したふたりのキャラクターだけど、互いの影響から逃れ得ないキャラクターでもあるからね。

フレッド:ジョセフと一緒にふたりのキャラクターを作り上げた経験はファンタスティックだったよ。僕らはコロセウムを思い浮かべながらやるべきことを考えたり、軽いリハーサルをしたりしながら、いくつもの夜を一緒に過ごしたんだ。

© tvgroove

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“双子の映画キャラクター”といえば、『ハリー・ポッター』シリーズのフレッド&ジョージ・ウィーズリーや、『ふしぎの国のアリス』のトゥイードル・ディー&ダムのように見た目も行動もそっくりで、同じ言葉を同時に発したりする“セット感”があることも多い気がします。しかしゲタとカラカラは、似た雰囲気をまといつつ、違う部分も多い双子ですよね。ふたりの似ている部分・似ていない部分についてはどのように考えていますか。

フレッド:ふたりともどこか欠けたところがある人物だとは思うけど、比較するとゲタは神経質で、すべてを管理したがる“支配的なキャラクター”。カラカラはワイルドで自由奔放で、自分の立場や状況すらもわかっていない危うさを備えた“支配されないキャラクター”といえるんじゃないかな。そんなふたりの化学反応が、時に爆発を生むんだ。

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前作では、ホアキン・フェニックス演じる皇帝コモドゥスが非常に印象的なキャラクターでした。ゲタとカラカラは彼の後釜ともいえるポジションにいますが、演じるのにプレッシャーはありましたか。

フレッド:正直、僕はいつもプレッシャーを感じているよ(笑)