知らなかったんですが、最近では「メロメロになっちゃう」ことを「メロい」というらしいですね。また日本語が乱れておる! なんてどっかから怒られそうですが、「キモい」とか「グロい」とかはすっかり一般的な言葉になってきてますし、「エモい」も定着してきてますし、いずれ「メロい」も普通に使われるようになるかもしれません。

 そういうわけで、主演の鈴鹿央士がとことんメロかったドラマ『嘘解きレトリック』(フジテレビ系)第6話。振り返りましょう。

■今回は特に事件はありません

 前回と前々回で横溝正史チックな大ネタのミステリーを持ってきた本ドラマ。嘘を見抜けるという探偵助手・鹿乃子(松本穂香)の能力が存分に発揮され、鮮やかな解決となりました。

 こうなってくると、探偵・左右馬(鈴鹿)と助手・鹿乃子の名コンビが次はどんな難事件を解決するのかという期待を抱いてしまうところですが、今回は何やら冒頭からスローペース。何か、こちらの期待とは違うことが起こりそうな予感はありました。

 物語は、探偵としての左右馬に憧れる令嬢・千代さん(片山友希)と鹿乃子が道端で拾った小さな手鏡の持ち主を探すお話。田舎の人形屋敷で人が死んだ直後に持ってくるにしては、ずいぶんと小さな事件です。千代さんと鹿乃子が「少女探偵団」を組んで持ち主を探り当てますが、この持ち主がついた嘘を鹿乃子が見破ったことで事件はもうひとつ展開していきます。

 持ち主だった若い男は、この手鏡が「母の形見だ」と嘘をつきました。千代さんと鹿乃子が甘味処であんみつとところてんを楽しんでいると、そこにやってきたご婦人が「ひったくりに手鏡を盗まれた」と話しているのを耳にします。鹿乃子は、男が嘘をついていたこととご婦人が語った手鏡の特徴から、男がひったくり犯であると断定。しかし実際には、ご婦人が盗まれた手鏡にあったとされる「TATUE」という彫り文字が男の持っていた手鏡には入っておらず、男の手鏡はご婦人から盗んだものではないことが明らかになりました。