◆5時間かけて会いに行った男性は、男尊女卑のかたまり
その後、綾香さんは北海道の会社を辞めて東京で働き始めます。30歳の時、マッチングアプリのPairsに登録しました。
「特に近場の男性にこだわっていたわけではかったので、いろんなところに住んでいる男性とマッチングしました。その中で北海道で農家を営む、タケル(仮名)という28歳の男性とマッチングしました。
彼は高校卒業後に東北地方で働いた経験があって、その後、実家に戻って農家を継いでいました。本州で働いた経験があるなら、前時代的なところは少ないかもしれないと思ったんです」
Pairsでメッセージをしている時は楽しく、通話をしたときも盛り上がったそうです。綾香さんは長期休暇を利用して、彼の住む北海道へ会いに行くことにしました。片道5時間ほどかけて。
◆「子どもを産んでくれ」からの「とんでもないLINE」
実際に会ってみると、彼は地元の観光地を案内するなどもてなしてくれたのですが、気になることが見えてきました。
「『服はおしゃれだけど、腕が立派だね~』と、私の体型をいじってきてモヤモヤしました。付き合ってもいないし初対面なのに肩を触ってきたり、スキンシップは多かったです」
二人は事前にInstagramでつながっていました。大学時代にアメリカへの留学経験がある綾香さんは、英語でやり取りできる友達も増やしたいので、英語でインスタをあげていました。ところがそのことについて、タケルさんは「英語はやめてよ」と言うのです。
付き合ってもいないのにまるで「俺のもの」と言わんばかりで、モラハラ臭がしますね。
タケルさんからはさらに、「子どもを産んでくれ。40万渡すから、それで家のことはやってほしい」とも言われたそうです。
「もし結婚したら無償の労働力として期待され、農業と家事でこき使われると思いました。