単純に今までSNSをやろうと思わなかっただけなんですけど、今って衣・食・住・情くらいの情報が生活に根付いてるから、無意識に情報を見てしまうし、それが自分の見たいニュースだけじゃないから、見ることによって急に気持ち落ち込んじゃったりすることもあると思うんです。

 だから俺は、情報に関しては自分の気持ち良いものを選んでいったらいいと思ってます。

――私自身も情報に感情が左右されやすいので分かります。

桐谷:あと、情報が本当か嘘かって、実は分からないじゃないすか。

 だから、情報に振り回されるのではなく、自分の気持ち良い風に解釈することで、良い方向に扱えたらと思います。悲しい一面だけじゃなくて、光が差している方向にも行くっていうか。

◆捉え方次第で見える世界が変わる

――なるほど。『インフォーマ』も情報を多面的に見る大切さなども感じられる作品ですよね。

桐谷:情報だけにかかわらず何でも、人によっての捉え方で絶対違うし、物事一つを取っても、自分にとっていろいろな見え方があると思うんですよ。

 例えば、失敗したなって思う出来事でも、“失敗した”だけで終わらずに、“どうしたら自分にとっては成功だったのか”を考えられたら、成功のルートがイメージできるし、こっちの道があるんやって知ることができる。

 失敗じゃなくて、“成功を教えてくれた出来事”っていうふうにも捉えられるんです。どんなことでも一面のものって多分存在しない。コインでも二面あるし。自分の捉え方とか、自分の感覚で全部変わるって感じはしますよね。

◆情報も悩みも捉え方と感覚が大切

桐谷健太
――桐谷さんは悩みに直面したとき、いろんなルートを頭の中で探って導き出していくタイプですか?

桐谷:俺はあんまり考えないです。考えて考えて、「やっとこっちの道があるんや!」とかじゃなくて、「あれ?」みたいに、ポンと思いつく感じ。

 でも昔はめっちゃ考えてました。やっと人にこうやって話せるくらいまで腑に落とせたというか、そういう感じです。