裏社会の殺し屋から、NHK朝ドラのヒロインへ。ガールズアクション映画『ベイビーわるきゅーれ』(2021年)で注目を集めた髙石あかりが、2025年後期のNHK連続テレビ小説『ばけばけ』で小泉八雲の妻・セツをモデルにしたヒロインを演じることが発表されました。各芸能事務所の若手精鋭女優たち2892人がひしめくオーディションからの大抜擢でした。

 低予算インディーズ映画『ベビわる』から応援してきたファンはうれしい反面、推している子が表舞台へと去っていくような一抹の寂しさも感じているのではないでしょうか。日米合作による髙石あかり初の単独主演映画『ゴーストキラー』(園村健介監督、阪元裕吾脚本)の公開が控えているとはいえ、しばらくは血まみれ姿の髙石あかりとはお別れすることになりそうです。

 伊澤彩織とダブル主演している深夜ドラマ『ベイビーわるきゅーれ エブリデイ!』(毎週水曜 深夜1時~、テレビ東京系)も残すところ、あと3話のみ。髙石あかり、殺し屋からの卒業のカウントダウンを最終回まで追っていきたいと思います。

組織への順応=洗脳

 高校在学中から殺しに手を染め、高校卒業後も殺し屋業を続けているガールズアサシンコンビの杉本ちさと(髙石あかり)と深川まひろ(伊澤彩織)。殺し屋協会のジョブローテーション制度によって、ちさと&まひろはコンビを一時解消し、別々の部署でお仕事中です。

 営業部へと配属されたちさとは、慣れないデスクワークに苦戦中です。『ベビわる』第1作ではメイドカフェ、『ベビエブ』の第2話では居酒屋バイトにうまく順応できたちさとですが、殺しのセールスにはなかなか馴染むことができません。

 超体育会系の山下部長(後藤剛範)が率いる営業部は独特の社風です。「おつかれさま」というのはNGで、「お元気さま」と言わなくてはいけません。思考が現実をつくるからだそうです。なんか、ヤバい系のセミナーハウスみたいです。