11.東洋文庫ミュージアム
東京都文京区にある日本最古の研究図書館・東洋文庫ミュージアム。三菱財閥第3代当主・岩崎久彌(いわさきひさや)の寄付を受けて誕生した図書館です。施設全体で約700㎡と小さなミュージアムながら、そこにぎゅっと詰まっているのは、日本を含む東洋全体の歴史と文化についての貴重な文献です。その数なんと80言語からなる約100万冊!
ミュージアムの目玉は、その膨大な量の書籍の一部が本棚に所狭しと並んでいる「モリソン文庫」。しかし館内では、ほとんどの本を実際に手に取って読むことができません。本を読まずに展示として鑑賞する、ふだんとは違ったちょっと新鮮な本の楽しみ方を味わえます。
また敷地内には、岩手・小岩井農場の経営者でもある久彌にちなんで、小岩井農場産の食材を使った料理が味わえる「オリエント・カフェ」も併設しています。
12.旧古河庭園
六義園と共に、駒込を代表する観光スポット「旧古河庭園」。元々は明治時代、外務大臣として不平等条約の改正に尽力した陸奥宗光(むつむねみつ)の邸宅でした。その後、宗光の次男が鉱山を運営する古河家の養子となったことから古河家の所有となりました。
洋風庭園では、時期になるとバラの花が咲き誇ります。品種は「カトリーヌ ドゥヌーブ」をはじめ、「イングリッド バーグマン」、「芳純」など数十種類以上にのぼり、紅色やピンク色、黄色などの美しい花を咲かせます。
またイギリス貴族の邸宅にならった洋館は「大谷美術館」として一般公開しています。建物内部は1階が洋室、2階は寝室を除きすべての部屋が和室という和洋折衷な内装で、自由見学(400円/人)の場合は1階のみ、見学ガイドツアー(800円/人)に申し込むと2階まで見学できます(2023年11月現在ガイドツアーは休止中)。
13.根津美術館
実業家である根津嘉一郎の古美術コレクションを保存・展示するために1941年(昭和16年)に開館しました。2009年(平成21年)には隈研吾氏の設計によりリニューアルオープン。
絵画、彫刻、陶磁、漆工、金工など多岐にわたる所蔵品は、国宝7点をふくむ約7,400点にも及び、とくに尾形光琳作の国宝「燕子花図屏風」が有名で、こちらは毎年カキツバタが咲く頃に展示されます。
またこの場所は根津嘉一郎の邸宅があった場所であり、敷地内には私邸時代の面影を残す17,000㎡の日本庭園も広がるほか、緑を眺めながら静かな時を過ごせるカフェも併設しています。大人の女性がしっぽり過ごせる美術館です。