「創設にあたり、入会基準には『昭和以降生まれ』という項目が設けられました。これは川上哲治や別所毅彦といった大正生まれの大御所を排除するため、創設の音頭を取った金田正一が強硬に主張したもの。名球会の事務局もかつては金田の個人事務所内にあり、実質的に“カネヤンの会”だったんです。そんなこともあり、名誉ある会でありながら、落合博満は入会を拒否しましたし、堀内恒夫と谷沢健一は退会しています。

 かつて名球会の総会で、野茂英雄が『名球会は何をする組織なのか?』と問題提起し、騒動になったことがありました。表向きは社会貢献を謳(うた)いながら、実際にはゴルフをやって飲み会をやって終わりという状況に異を唱えたのです。ただの親睦団体のままでも、“部外者”のファンがとやかく言う権利はありませんが、せっかくレジェンドが集まっているのですから、もっと積極的に社会貢献や野球普及の方向に舵を切っても良いのではないでしょうか」(同上)

 ブレザーを着るのがゴールでは寂しすぎる。