「名球会入りの基準は、かつては200勝か2000安打でしたが、抑え投手の重要性が認められ、2003年に250セーブを追加。さらに『日米通算』という項目も追加され、現在の会員は79名です。プロ野球選手が受ける栄誉としては『野球殿堂入り』がありますが、名球会入りはそれに並ぶもの。メディアでの取り扱いも非常に大きく、プロ野球選手なら誰もが目指す目標です」(週刊誌プロ野球担当記者)
名球会はただの親睦会に留まらず、プロ野球の普及や指導、被災地支援、チャリティなど、幅広く活動。その意義は大きいが、メンバーになるための基準は、かねてより不平等だという声が絶えない。
「名球会が創設された1970年代は、エースは中3日か4日で投げるのが当たり前。必然的に勝利数も増え、200勝は1流の基準として妥当でしたが、その後、先発投手は間隔を空けて登板するのが常識となり、200勝クリアのハードルが非常に高くなっています。実際、2000年以降の200勝は工藤公康、野茂英雄、山本昌、黒田博樹に今回のダルビッシュを加えたわずか5人。一方、2000安打は33人もいます。
最も楽なのは250セーブでしょう。セーブ王は毎年40セーブ前後の数字を上げるので、強いチームで6~7年、抑えを続ければクリアできる数字。ソフトバンクで活躍したサファテはピーク時の4年間で175セーブを上げましたし、松井裕樹(パドレス)も日本にいれば、20代でクリアできたでしょう」(同上)