「この時間帯は長らく『世界ふしぎ発見!』が放送されてきた枠。テレビ界の良心のような番組の後継番組だけに、その内容が業界内で注目されていましたが、フタを開けてみれば、回転寿司店で大食いしたかと思えば、ホームセンターの売れ筋商品紹介が続き、正直、拍子抜けしましたね」(同上)
その感想は視聴者も同じ。放送後、ネットには、「ふしぎ発見の後番組がコレって泣けてくるな」「まさかコレがふしぎ発見の代わりじゃないよね?」「TBSバラエティって企業タイアップ番組しかなくないか?」といった声が寄せられた。なぜTBSは似たような番組を連発しているのか?
「こういった番組は制作費がとにかく安く収まります。ロケ場所は企業に提供してもらえるので、ロケハンは不要。番組内で紹介する情報は企業の広報からもらえばいいので、手間が掛からない。“マニア”という名の一般人を使えば、出演者のギャラはせいぜい数万円。紹介した商品がSNSでバズれば企業は大喜びで、後々の広告出稿も期待できる。とにかく良いことずくめだからです。視聴率的に大爆発は期待できませんが、チェーン店の名前と『おすすめ』といったキーワードで検索すると、検索上位に引っ掛かるようになっており、そこから『TVer』などに誘導する手もあります。これだけコストパフォーマンスが良い番組は、テレビ界の一大発明といって良いでしょう。ただ、視聴者も、企業案件の番組が多すぎることに気付き始めています。こういった番組は概して企業側に都合が良い情報ばかりが放送され、客観性を欠いた内容になりがち。やり過ぎると局全体が信頼を失う“毒饅頭”なのは間違いありません」(キー局関係者)
テレビに広告スキップ機能が付いていたら、番組が消えてしまうかも?