これってお酒を飲んでワーっと盛り上がって失敗してっていうのと同じだなって。あれはあれで、本人が楽しいなら良いのかなと思います。

BAR BOSSA
渋谷のワインバー「BAR BOSSA(バールボッサ)」の店主・林伸次さん
おおしま:「恋愛依存症」という言葉がありますが、そこまで言わないにしても、お酒やタバコと一緒で中毒性があるというのは納得です。

林:もう脳内に回路ができている感じだと思います。ドキドキした出会いがあってワーッと盛り上がって、パッと破局する。その一連の快感が忘れられないんですよ。

本人もそれが分かっているようで、自分でも「恋多き女」って言っています。見ていて時にすごく痛々しいこともあるんですが、それはそれで楽しんでいますよ。結婚しようとか安定しようとかって思ってないのが、逆に清々しいですね。

◆痛々しい恋愛も、突き抜けてしまえば清々しい

おおしま:そこまで行くと、キャラとして確立されていますね! そう考えると、いわゆる結婚適齢期頃の痛々しい不倫などの恋愛では、結婚とか出産を口にしながら矛盾するように行動していた人が多かった気がします。

そんな矛盾が、聞いているほうとしては後味が悪いというか、あきれる感覚があったかもしれません。それが50代くらいになってくると、逆に突き抜けて聞いている方も気持ちいいのかもしれませんね。

BAR BOSSA
林:そうです。あれはあれでひとつの生き方です。今ってすごい時代で、いくつになってもマッチングアプリで出会えるらしいですね。

その女性はアラフィフですが、10歳以上年下の男性から会いたいって言われて、関係が始まることもあると言っていました。その出会いがどこまで本気のものかは定かではありませんが、アラフィフでもモテているというのは間違いありません。

◆不仲自慢! 大変自慢! が日本の婚姻率をサゲている?

おおしま:痛い恋愛は50代くらいになると、キャラとして定着するという結論が見えたところで、逆に大人同士のいい恋愛や夫婦関係について、考えていきたいと思います。