今夜以降のクライマックスの展開を考えると、先週放映された第8話前半で描かれたちさまひが最後の休日を楽しむ様子は、胸に沁みるものがあります。休日もトレーニングを欠かさないちさまひ。第7話でお互いの気持ちを確かめ合った後だけに、格闘技の練習もちさまひなりの愛情表現のように感じられます。

 ふたりで汗を流した後は、死体処理係の宮内茉奈(中井友望)と誘い合わせて猫カフェへと向かいました。猫たちと戯れる3人の女の子たちが、猫たち同様に超かわいいんですよ。青春キラキラ映画で夏休みにみんなで海に行って水しぶきの掛け合いっこして、夜は花火を楽しんで、夏休みが終わるとヒロインが難病宣告され……という、よくある「号泣映画」パターンじゃないですか、これ。

 おまけに、まひろは再び現れたぶつかりおじさん(水澤紳吾)と、新たに登場したタックルじじい(岩永ひひお)の見苦しいケンカの仲裁までしています。殺し屋なのに、善行を積んでしまうまひろ。まひろが殴り倒した私服警官(前田旺志郎)も含め、また彼らの登場する機会があるのかも気になるところです。

 コンビを解散し、営業部と監査部でそれぞれ働くことを受け入れたちさまひ。実社会で生きていくことの不条理さに、ふたりは今後どう折り合いをつけるのでしょうか。それぞれの決断に大注目です。ちさまひはもはやフィクション上の存在ではなく、現実社会で働く私たちの分身なんだと思います。