24日に行われた『M-1グランプリ』(テレビ朝日系)で大きな話題になったのが「歌ネタ」についての審査員からの苦言だった。

 今回、8番手に登場したダンビラムーチョが、冒頭からBUMP OF CHICKENの名曲「天体観測」を長々と歌うネタを披露。準決勝では大ウケだったが、本番ではハマらず得点が伸びなかった。

 審査員の中川家・礼二は「歌ネタ以外を聞きたかったです。歌ネタって一般的に、ちょっと漫才師としては作りやすいんで」とコメント。10回目の『M-1』挑戦で初めてファイナルに残ったダンビラムーチョにとって、その準決勝を勝ち抜いた歌ネタを本番で捨てろというのは、なかなかシビアな提言であった。

 また、錦野旦の「空に太陽がある限り」をモチーフにした10組目のモグライダーについても、博多大吉が「歌ネタの宿命というか、歌詞とか展開をお客さんは分かってるので、それをどう乗り越えていくか」とコメントするなど、いかにも「歌ネタは『M-1』に向かない」といった印象が残る大会となった。

 ここでは、本当に『M-1』では歌ネタが不利なのか。過去に歌ネタを披露した漫才師について、その結果を検証してみたい。ちなみに、今年の敗者復活戦を突破したシシガシラも、そのステージでは歌ネタを披露していた。21組中、唯一の歌ネタコンビだ。不利じゃないのか。