中村アンとSnow Man渡辺翔太がW主演したドラマ『青島くんはいじわる』(テレビ朝日・2024年9月14日最終話)の放送時、これはきっととんでもない放送後のロスになるなと想像していた。
主題歌と俳優と画面の三拍子がきれいに揃い、近年まれにみる“はまり方”だった。すべては渡辺翔太の魔力。渡辺翔太のなんという美しさ。なんという魅力。10月17日から放送が開始された初MC番組『この世界は1ダフル』(フジテレビ)でも彼独自のポテンシャルを示している。彼の才能はなぜMCに向いているのか?
イケメン研究をライフワークとする“イケメン・サーチャー”こと、コラムニスト・加賀谷健が、初MCから演技まですべてが地続きである渡辺翔太について、しょっぴー(渡辺翔太の愛称)愛を炸裂させながら解説する。
◆“しょっぴー沼”の恐ろしいところ
あぁ、青島くんに会いたいな……。青島くんとは、中村アンと渡辺翔太の名共演ドラマ『青島くんはいじわる』のタイトルロールである青島瑞樹のことである。演じるのは、我らがしょっぴーだ。
35歳の会社員・葛木雪乃(中村アン)が、社内で女性社員たちの注目を集めるシステム部の青島と偽装恋人協定を結び、いつしかほんとうの恋人関係になる。純ラブコメ作品の王道設定でありながら、青島役に渡辺が配役されることで劇薬レベルになる。
青島くんを通じて彼の魅力にはまりこんだら戻ってこられないからだ。あのクリアな低音を少しでも耳にしただけで、とてつもない求心力と魔力でぼくらを誘惑してくる。“しょっぴー沼”の恐ろしいところは、沼るなんて行為がいかにもありきたりに感じられること。どこか別の世界に連れていって、とこちらから願ってしまう。戻りたくない。こりゃ重症である。
放送後には間違いなく立ち直れなくなるくらいのロスになるなと思った。第1話ではさっそく「青島さんロスで……」なんて台詞がある。だから筆者の場合は、折り返しを過ぎた第6話でリアタイするのをやめた。なかば本能的にロスを回避したのだ。