ちなみに女子はもっと深刻で、日本最高記録は2005年に野口みずきが出したタイムがいまだに破られておらず、世界記録とは7分以上も離されています。この差を詰めるのは並大抵の努力では及びませんし、関係者の中には、日本の男子選手が女子の世界トップに負ける日が来ると予想する者さえいます」(スポーツ紙運動担当記者)
こうなると待ち受けているのは、外国出身選手が日本の陸上界を席巻する未来だ。
「箱根駅伝が30%前後の視聴率を取ることからわかるように、日本人は駅伝やマラソンが大好き。日本は練習環境だけなら世界でもトップクラスで、給与などの条件も良いので、実業団には世界のトップクラスの選手がゴロゴロいます。すでに箱根駅伝や高校駅伝では留学生が活躍していますが、日本に帰化して日本代表として五輪を目指す選手が出てくるのは時間の問題でしょう。
箱根で活躍した留学生選手の中には、そのまま日本に残って指導者になり、日本国籍を取得した人が何人もいます。そういった“元・留学生”たちが受け皿になって高いレベルで競い合えば、日本のレベルも上がるはず。批判的な声も上がるでしょうが、このまま世界から置いてけぼりになるなら、そのぐらいの荒療治が必要ではないでしょうか」(スポーツライター)
ラグビーW杯の日本代表チームを見れば、生まれた場所など些細なこと。箱根駅伝を走る選手がカタカナだらけになる日も遠くないかもしれない。